一年前の春、私は両親にこんなことを言ったことがありました。
「来年、もしかしたら仕事を辞めて北海道へ行くかもしれない」
もちろん、本気で言ったわけではなくて、ただ「そうしたい」という希望をちょっと言ってみただけでした。
しかしそれから一年。私は事情により失業し、時間だけはたっぷりとある日々を過ごすこととなりました。
これはもう行くしかない。いや、行くために運命がこうさせたのだ。と、思ったかどうかはわからないですが、この失業を期に、北海道ツーリングはスタートとなったのです。
テント泊がメインのツーリングは、以前千葉県で経験しているので、その時の反省を元に準備をすすめました。
一番要である自転車は「レ・マイヨW」をチョイス。これに前後バッグを装備、その中には着替えや調理用のボンベ、食料、補修用パーツ、メンテナンスツールなどを押し込み、さらに出来うる限り、リアルタイムでの日記や画像のアップをしようということで、各種通信端末を用意。
電脳関係の装備は以下のとおり。
買いたかったGPSは無し。GPSを買わなかったのは資金の問題もあるのだけど、今回はまたもや海沿いを走るということで、道に迷う可能性が低いこと、迷ったとしても秘境や山奥へ行くわけで無し、誰かしらに出会うことはあるだろうということで断念しました。(でもこの辺はほとんど言い訳^^;)
いずれにしろ、html化、画像のレタッチ、ftpなどはVAIOでないと不可能であり、とはいえ、バッテリーはサブバッテリーも合わせてカタログ値で4時間が精一杯。しかもこちらは徹底的に宿を使わないという方向で行っているため、とてもじゃないですが毎日の報告は不可能です。バッテリーは目の玉が飛び出るほど高価(大容量タイプで定価?30,000!)なのでいくつも買えないし、バッテリーが切れた時点で全てが終わるという可能性は大です。(そうなるとVAIOなんか持って行っても重いだけで意味がないんですけどね) でも所々、宿には泊まる予定(この辺どうなるか全く未定)ではいるので、その時にまた復活するでしょう。(^^; また、PHSが届くところではザウルスによるアクセスが可能なので、webへの書き込みは出来ると思います。
注:ルートを説明している地名は、市だったり町だったりと統一性がありませんが、「およそ」でみてください。
とうとう出発の日が来た。
前日はあまり眠れずに、起床時間より30分早く目覚めてしまい、IRCなどしながらのそのそと準備を始める。
午前3時、緊張とともに家を出る。やっぱり荷物の重さが堪える。ふらふらしながら夜も明け切っていない道を、もくもくと走る。タイヤは、圧が規定値ならばなんとか大丈夫そうだ。心もとないタイヤとは別に、まったく音を上げないフレームには恐れ入る。
午前4時、浜松町到着。すぐさまパッキングを始める。あらかじめこれは練習しておいたのだけど、30分もかかってしまった。この間に、男性に声をかけられる。どうやら折り畳みに興味があるようだ。がんばってねと言ってその人は消えていった。
さて、ここからが第一関門。このクソ重たい荷物を引きずって、空港まで行かなければならない。いきなり、浜松町のモノレール乗り場まで3Fの階段を、えっちらおっちらと荷物をかついで上る羽目になる。すでにもう汗だく。帰りはモノレールは使わないぞ、と思ったとか。とにかく、飛行機にさえ乗ってしまえばこっちのものだ。ほとんど人の居ないモノレールの改札で、始発が動き出すのをじっと待つ。そうしたらまたここで別の男性に声をかけられた。やはり折り畳みの話になる。
空港。
空港ってのはよくできているモノで、なるべく移動に支障をきたさないようになっているのがありがたい。搭乗手続きを済ませ、手荷物を預ける。お願いだから壊れて帰ってこないようにね。特にディレイラーとか。
飛行機はこれで3回目だけど、なんでこう毎回金属探知に引っかかるのかな。って、原因はわかってるんだけど。(ベルトのバックル)
搭乗口の天気予報によると、札幌は雨らしい…。え? 雨? ちょっと、聞いてないよ! どうしよう、一日目からいきなりコレかい。とはいえどうしようもないので、向こうについてから考えるとしよう。
90分間の機内。眠いので寝ようか、それともメールでも書こうか。それとも…と、結局ぼーっとしていたらあっという間に到着。手荷物を受け取り、再び自転車を組み立てる。
…と、またここで男性が近づいてきた。やっぱり自転車に興味があるらしい。どうなってんだ、最近は。(^^; その人は横浜の人らしいのだけど、やけに北海道の地理に詳しい。ついでに、「最近、バイク雑誌の増刊で、自転車ツーリングにも使えるガイドブックが出ているから買っておくといいよ」とまで言われてしまった。むぅ、ありがたいことだ。
いよいよ、北海道ツーリングの始まり。雨はやんでいた。ラッキー。以前の反省を思い出し、とにかく無理をしないように走る。数キロ走ったところで今度はすれ違いざまにライダーからピースサインの挨拶をされた。こちらも手を挙げて返す。他にも軽自動車のおじさん。返事返せなくてごめんなさい。路肩が狭くて集中してたのです。
1時間置きに休憩を取るようにする。とりあえず目指すは海だ。34号から234号線を(地図上で)下って235号に入る。道は「歩道がある道」「広めの路肩がある道」「路肩すらない道」が順番に来る感じ。正直な話、道は悪い。その上、道が見通しがいいせいかやたらとみんな飛ばす飛ばす。抜かれるたびにふらつく自転車を押さえつける。
道もずーっと同じ感じなので、思った通り飽きる。飽ききったところで牧場を発見。おお、馬だ馬だ。ちょっと元気が出る。
上記の3種類の道、そして上がったり下ったりの決して楽しくはない道を進む。このあたりから「あ〜、何しに来たんだろ」などと始まる。
慶能舞橋(けのまいばし)を越えて、地図を取り出し道を確認していると、一台の車がちょっと先で止まった。中からおばさんが出てくる。地図をしまって進み出すとそのおばさんが声をかけてきた。どうやら私が道に迷っていると思ってわざわざ止まってくれたらしい。思わず感動してしばらくそこで立ち話。話が宿泊場所に及ぶとすかさず「それならウチに来なさいよ」なんてまで言ってくれる。ううっ、ありがたいなぁ。でも、ここは好意だけ頂いて、丁重にお断りした。初日からこんな目にあっては、何日ものこの行程をこなせないと判断した…のかな、自分でもよくわからない。
しかしそこから先、行けども行けども良い宿泊場所がない。やっと見つけたキャンプ場は、やっぱり恐ろしいほどの高台にあり(千葉の時もそうだった)、汗たらたらの状態で20分以上自転車を押して上っていったら管理人不在で使用不能。がっくりと力が抜ける。でもそんな気がしていたのでさっさと次、次、次、とどんどんパスしているウチにとうとう日が暮れかかってきた。まずいなぁ。野宿でもいいからいい場所を探さないと…と、ふと見つけた旅館の看板に「素泊まり3,000円」と書いてあった。あ〜、もうダメ。ごめんなさい、一日目から宿です〜。でも、初日にしては走りすぎ。明日はもっと短くする予定。これも宿次第。天気予報では天気が悪いらしい。早々に襟裳を目指した方がいいかもしれない…。
走行距離 95.38km
実走行時間 7h37m
平均速度 12.5km/h
最高速度 44.9km/h
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タイヤ周長一覧(実測値)
STRiDA LT (Primo Comet 16inch 1.35 HE 37-305) : 未計測
Raleigh RSW Special (Primo comet 20inch 1.35 HE 37-406) : 1450mm
BROMPTON S2L (SCHWALBE KOJAK 16inch 1 1/4 WO 32-349) : 1280mm