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2001年07月01日(Sun) edit

[ツーレポ] 「北海道 道南ツーリング」with AMANDA FASTRUNNER GT その2

2日目 2001年7月1日 雨 のち 晴れ「雨と痛み、土砂降りの朝」

 ツーリングのときは毎回持ってくる耳栓。寝る前にこれを付けて寝た。というのも、近くで打ち上げ花火をやっているバカ者がいたからなのだけど、これが裏目に出た。

 午前3時、ふと目が覚めて、何気なく耳栓を取ってみると、なんと雨音がっ! 「マジかーっ」と叫びつつ外へ。洗濯物が干してあるんすよ。

 しかし、地面はそんなに濡れておらず、本当の降り初めだったみたい。ああラッキー。

 なんて言ってる場合じゃない。雨ですよ。降ってるんですよ。ああ〜参ったな〜と思いつつ、どうしようもないので、諦めて寝ることにする。

 午前5時。諦めて起きる。

 とりあえず食うものを食って、身支度。雨は全く止む気配がない。自宅を出る前の予報では、後に晴れるはず。それを信じて、雨の中を出発することにした。テントはぐしゃぐしゃだけど、構わずそのまま折り畳む。

 午前7時前、洞爺湖を出発。今日の目的地は森町。地図上で、函館の上だ。ここからおよそ120kmくらい。雨なのに、大丈夫かなぁと思いつつ、ペダルを踏む。

内浦湾。
内浦湾。少し明るくなってきてます。

晴れた…はいいけど。

 ここから今日一日は、本当に上ったり下ったり。それだけ。ひざまで痛くなってきた。

 虻田町を越えた辺りから、雨足は徐々に弱くなり、豊浦町に入る頃にはすでに雨は上がっていた。

 太陽も出てきた。な、なんか暑いんですけど。気温は何度あったのかわからないけど、暑い、とにかく暑い。

 しかもここから長万部までは峠が続く。もう何も考えないようにして、とにかく前へ進む。

 峠の道はとにかく辛かった。ひざは痛い、お尻も痛い。ペースを上げるとひざに来る、ペースを落とすとお尻に体重がかかってこちらが痛い。どっちつかずの状態が続く。今となっては、走れなくなる方が怖いので、ペースを落としても、ひざへの負担を減らす方を取った。

 大岸トンネル。一つの目印となるトンネル。ここからまたさらに道は上り、礼文華トンネルへと続く。ここから少し上って、今日のピークに到達。後は下りと平地だけ。

大岸トンネル付近にて。(パノラマ撮影)
大岸トンネル付近にて。(パノラマ撮影)

礼文華トンネル。
礼文華トンネル。地図は礼文華トンネルと書いてあるんだけど、実際には礼文トンネルとなってます。なんで?(?_?)

長く遠い直線。

 静狩に入る。静狩国道と呼ばれる、国道5号を進む。地図でみても真っすぐ。景色は変わらない。海は意外と遠い。飽きる。辛い。ひざとお尻も痛い。最悪。まったく気乗りしない状態で、とにかく先へ先へ。進まなければどうにもならないのだ。

静狩国道。
静狩国道。北海道ならではの風景。

 中間地点である長万部が遠い。次第に止まって休憩する回数も増えてきた。暑いので、気持ちも定まらない。なんかやばいなぁ。熱射病にでもなりそうだ。でも、ここは北の大地。陽を遮るようなものはなにも無い。

 長万部通過。やっと来た。なんか今回は体力が続かないなぁ。森町までは行けないかも。でも、そこまで行かないとキャンプ場が無い。行かねば。

 半分気を失いながら、八雲町到着。パーキングに、屋根のあるベンチがあったので、ここでしばらくダウン。眠い。

 30分くらい寝てしまっただろうか。午後3時、再び出発。

 にしてもきつい。辛い。距離計はもうすぐ90kmというところ。いつもなら平気なのに、この体調と、暑さにやられてしまったようだ。

 仕方がない、どこかの宿に入ることにしよう。

 しばらく進むと、濁川(にごりかわ)温泉に着いた。ここの温泉街をあたってみるか。と、道をそれる。

 温泉街まではここからさらに5kmの道を進まなければならない。やっぱり上り基調で、もうヘロヘロを通り越して倒れそう。

 そうしてやっと見付けた今日の宿。「濁川温泉旅館『天湯』」素泊まりで4500円。まぁこんなもんでしょ。

 濁った温泉に入って、やっと人心地。コインランドリーがあるぞ。(^^) ということで洗濯。助かる。ビールは350ml缶が300円とは片腹痛い。でも2本買っちゃう。

 その後は自転車に注油をして、倒れるように就寝。明日は函館だ。頑張るぞー。

濁川温泉旅館「天湯」
濁川温泉旅館「天湯」

 ちなみに、今日の暑さを物語る話し。今日は合計3Lの水を飲んだのだけど、一度もトイレに行きませんでした。

走行距離 117.0km
走行時間 7h15m
平均速度 16.1km/h

最高速度 48.2km/h
積算距離 217.0km


2001年07月02日(Mon) edit

[ツーレポ] 「北海道 道南ツーリング」with AMANDA FASTRUNNER GT その3

3日目 2001年7月2日 晴れ「はるばる来たぜ、函館。」

「追い風に助けられ」

 午前6時に宿を出発。安かったけど、結構いい宿だった。

 出掛けに、宿主と少し談笑。彼も以前、自転車で山口方面を走ったことがあるのだとか…。昔はこんなバッグは無かったなぁ。なんて、私のサイドバッグを見て言っていた。

 というワケで、国道へ出る道へと走りだす。昨日、この道を来たときは、ほとんど上りだったので、今朝は下りばっかりだ。朝一発目から上りはイヤだもんね。

 天気も良い。今日は良い一日になるかな?

 今日の目的地は函館。距離にして、およそ120kmというところ。海沿いを行かず、国道5号を行けば、40km程度で行けるのだけど、やはりここは外側を行きたい。果たして時間通りに到着出来るだろうか。

 走りだすと、すぐに追い風であることがわかった。これはラッキー。今のうちに距離を稼いでしまおう。と、ペースを上げる。

 駒ケ岳が見えてきた。これからあれをなめるように進むわけだ。まだまだ敵は遠い。

駒ヶ岳
駒ヶ岳

向かい風に泣かされる。

 やっとふもとまでやってきた。ここで写真を一枚。今回の代表になるかな?

駒ヶ岳にて、AMANDAと。
駒ヶ岳にて、AMANDAと。

 景色も天気も良い。堪能しつつ進むけど、だけど、やっぱりひざが芳しくない。かばいつつ走っているので、あんまりペースも上がらない。まぁいいでしょ。時間はまだあるんだし。のんびり行きましょ。

 函館まであと46kmというところ。このペースなら、あと3時間くらいかな? 追い風のお陰で、午前中には既に90kmを消化。これはかなり早い時間に到着できそう。

休憩中。
休憩中。

 しかし、恵山(えさん)から風は向かい風に変わってしまった。う〜ん、結構キツイ。速度は一気に12km/h〜15km/hへと落ちてしまう。

 なかば意識を失いつつ、ようやく汐首岬通過。ここは、本州と最も近いところなのだそうな。なにやら、将来ここと本州を橋でつなぐという、希有壮大な話もあるみたい。

汐首岬から。先に見えるのは本州。
汐首岬から。先に見えるのは本州。

函館です。

 長い長い海岸線を走り続け、やっと函館入り。ここで道道100号の産業道路へ入り、今日の宿の主、みらげさんと連絡を取る。

 自宅に通される。一気に疲れて既に放心状態。とりあえず、汗が気持ち悪いので、早速、温泉に行きましょう。でもその前に、日が暮れる前の函館山へ行ってみましょう。ということで、みらげさんのランエボ4で出発。

 函館山。もちろん来るのは初めて。一番上の展望台へ上ると、函館の町が一望出来る。

 すごーい。としか言いようがない。これは夜が楽しみですよ。(^^)

昼間の函館山から。(パノラマ撮影)
昼間の函館山から。(パノラマ撮影)

 その後、市営の温泉へ。温泉が市営であるなんて、東京じゃもちろん考えもつかないこと。東京じゃ、せいぜいバスクリン。

 中は広くて、露天もある。すっかりのぼせて、二人とも既にビールモード。

温泉です。
温泉です。

地ビールと夜景。

 次は、港近くにある、地ビールのお店「ビロングス」へ。すぐ脇には、摩周丸という、元、青函連絡船が、その役目を終えて係留されている。

 ビールはメニューの上から頼んでみる。最初のは結構青臭い味がした。麦の味なのだそうな。こういうのも悪くない。というか、結構イケル。

地ビール。
地ビール。名前は完璧に失念。(^^;

 飲んで食べて、その後、夜景を見るために、ロープウエイで再び函館山へ。

 ところが、展望台は人でごった返していて、まるで早朝の通勤列車の如し。辛うじて撮影場所を確保して撮影。

 すっげー! めっちゃキレイ! 100万ドルの夜景にふさわしい美しさ。

函館の夜景。
函館の夜景。

 再び下りてきたところで、倉庫街で一枚。

倉庫街。
倉庫街。

 みらげ邸帰宅。うつらうつらとテレビを見ていたけど、22時半頃あえなく玉砕。おやすみなさい。

走行距離 122.6km
走行時間 7h21m
平均速度 16.6km/h

最高速度 45.8km/h
積算距離 339.6km


2001年07月03日(Tue) edit

[ツーレポ] 「北海道 道南ツーリング」with AMANDA FASTRUNNER GT その4

4日目 2001年7月3日 晴れ 後 雨または曇り「意地と涙のセンチュリー」

「朝は晴れていたのに…」

 午前7時出発。みらげさんに、五島軒のカレーのレトルトをもらった。もう、昨晩の飲み代からロープウエイ代やら面倒みていただいちゃって、本当に感謝です。みらげさん上京の際は、是非こちらが相手させていただきます。でも東京って美味いもの無いんですよねー。

 さようならを告げ、国道に出るために、産業道路を走り出す。ここは、自転車にとって走りにくいところだった。路側帯は無いに等しいので車道は怖いし、歩道はでこぼこで走りにくい。

 とりあえず安全第一ということで、歩道を行くことにした。よって全然ペースが上がらない。まぁ、ウォーミングアップという感じで行きましょう。

 国道へ出ても、函館湾を越えるまでは、先ほどのような道が続く。

 函館山が小さくなっていく。さようなら函館。

さようなら函館…。
さようなら函館…。

雨と、決意の江差直行。

 なんてひたってる場合じゃない。この後、木古内町を過ぎると、道は内陸へ入っていくため、峠になる可能性が高い。また上りが増えるんだろうなぁ。

 知内(しりうち)町へ入った。ここは、北島三郎の故郷らしい。道の駅のトイレの中は、この人の歌が延々と流れていた。

 そして道は内陸へ入った。

 ここからの記憶は余りない。覚えているのは、ここからすぐに雨になったこと。そして、道は延々、江差まで上り下りを繰り返していたこと。これだけだった。

 記憶は飛び飛び。なにをどうしていたのか、よくわからない。ただ、とにかく、松前を通過して、江差へ行く必要が出てきてしまったのだ。

 松前にはキャンプ場がないので、元から宿に泊まるつもりでいたのだけど、どうにもいい所が見つからない。しばらくそのまま進んだら、住宅地へと入ってしまった。これでは宿は見付からないだろう。

 今日このまま江差まで行けば、翌日の一番で奥尻へ渡れる。そうすれば、奥尻でかなりのんびりできるはず。あと、ここから60km強。頑張れば4時間……最悪5時間もあれば着くはず! それに、松前を超えれば、きっと風は追い風になってくれるはずだ!

 行きましょうか。今日の行程、160kmになるかもしれない旅へ。

 もう何も見ない。見ても何が見えるわけでなし。前だけを見て、とにかくペダルを踏む。雨は、降ったり止んだりを繰り返し、雨具を脱ぐことが出来ない。この雨具はただのビニールなので、蒸れて、汗でベトベトしてきて気持ちも悪い。

 キツイ。辛い。「江差まであと○○km」の標識が恨めしい。ただ、風は追い風気味だったので、それだけは救いだった。

上ノ国町。
上ノ国町。江差町まではあと10kmくらい。

ちょっと進んだ場所にて。
ちょっと進んだ場所にて。先の突端が江差町。

 江差到着。ひざもお尻も限界。でもよく走った。これもAMANDAのお陰だ。

 宿は、真っ先に目に留まったホテル。シングルがなくて、ダブルの和室しかないと言われたけど、もうどうでもいいです、そこにします。1泊7,000円也。ぐふぅ。

 入った部屋は、布団が三組み用意してあった。うぉっ、トリプルだ。(笑) 和室10畳の部屋にぽつり。贅沢だなぁ。(^^;

 早速、近くのコンビニへ走り、ビールと晩飯を買ってくる。帰るやいなや、風呂! そして、ビール一気飲み。ぐっはー。このために走ってるのか、自分。

 その後洗濯。もちろん洗面台で手洗い。ん〜、この天気では乾かないような気がするな。(^^; ホテルだから外に干したら怒られそう。室内に干して、エアコン入れて、布団をかぶる。明日のフェリーは7時発だそうだから、早めに寝よう。おやすみなさい。

走行距離 154.9km(←あと5.1kmでセンチュリー)
走行時間 8h43m
平均速度 17.7km/h

最高速度 54.8km/h
積算距離 494.5km


2001年07月04日(Wed) edit

[ツーレポ] 「北海道 道南ツーリング」with AMANDA FASTRUNNER GT その5

5日目 2001年7月4日 曇り、霧、瞬間晴れ。「何も見えない奥尻へ。」

「フェリー乗船」

 午前5時に起きてみる。

 外は霧。相変わらずだよ、北海道。フェリーの受け付けは6時からだというので、6時前にホテルを出る。

 ターミナルに到着して、公衆電話で天気を聞いてみると、今日は曇りで、明日は雨だとか。くぅ。振り返れば、一日おきに天気が悪いなぁ。(;_;)

 奥尻はとても楽しみにしていただけに、雨はいただけない。でもこれも運命だ。梅雨は無いけれど、この時期は雨が多いのでしょうがない。(それって梅雨とどう違うんだ)

 ターミナルの中に居たけど、煙草が煙くてたまらないので、表に出た。後15分もすれば、車両の乗り込みが出来るので、それまでの我慢だ。

 乗船。一船客と違い、自転車はすぐに乗り込むことができるのが良い。一番乗りと思い、喜び勇んで入ってくるおばちゃんたちをガッカリさせるのも、楽しみの一つになってしまった。(^^;

乗船前のフェリー。
乗船前のフェリー。

何もかもが白い。

 今日は天気が悪いので、2等の室内にこもることにする。外に居ても寒いだけだし、この濃霧じゃなにも見えない。

 さて、問題は宿だ。明日が雨ということは、今日はキャンプ場は避けたい。どこか宿を探すしかないか。

 でもそうしちゃうと、今回、結局キャンプ場に泊まったのって一日だけになっちゃう。テントやらを持ってきたのはほとんど意味がないなぁ。

 こうして2時間10分ほどで、奥尻島へ到着。船は霧のためにすごい徐行をしている。しかし、いつもと変わらない職人級の操船技術で接岸。うまい。

 霧だ。視界は…50mくらいだろうか。なんにも見えない。

霧の奥尻島フェリーターミナル。
霧の奥尻島フェリーターミナル。

おいらは宿無し。

 やはり宿かな。

 ということで、観光案内でリストを貰い、片っ端から公衆電話で聞いてみる。10件くらい聞いただろうか。すべて満室。

 だぁぁ。

 しょうがないな、キャンプ場へ行くしかないか。明日は雨だけど、最後だし、どうでもいいか。

 港から一番近いキャンプ場へ行くことにする。およそ10kmだ。

 着いたその場所は、「賽の河原キャンプ場」というところ。ここは観光ツアーの寄り道にもなっている公園の中にあり、南西沖地震の慰霊碑があったりするのだ。なのでやたらと観光客が多くて、人目につく。なんかイヤなので、端の方に設営。

賽の河原キャンプ場。
賽の河原キャンプ場。

 天気は、霧だけで雨は無い。さて、それでは島を一回りしてきますか。島の全周は、80km程度。なので、道を回ればもっと短いはず。60km〜70kmくらいと予想してスタート。後半はイヤな感じの、八十八曲という峠があるけど、まぁ、自転車は軽いし大丈夫でしょう。

なべつる岩。霧で白いです。
なべつる岩。霧で白いです。

走り出して20km位のところ。
走り出して20km位のところ。先に見えるのは、たぶん、弥右衛門岬。

 風向きを見ると、半周するまでは向かい風のようだ。我慢して走る。とはいえ、平地基調で自転車も軽いから、風の割りにはペースが上がる。

 島の道らしく、細い。礼文もこんな感じだったなぁ。

 キャンプ場とは反対側の、青苗岬へ到着。ここには時空翔という慰霊碑がある。平成5年だったか…の、北海道南西沖地震の被害者のための碑だ。

時空翔という名前の慰霊碑。
時空翔という名前の慰霊碑。

 青苗岬を折り返し、先へ進む。すぐに見えてくる奥尻空港を横目に、とうとう道は上りだす。上って平地、上って平地…て感じで、少しずつ上っていく。上れば下る。

無縁島。ここも白いです。(;_;)
無縁島。ここも白いです。(;_;)

神居脇のホヤ石。
神居脇のホヤ石。

 しばらくこんな道を走り、大きく下った先は温泉だ。神威脇温泉。小さい温泉。ちょっとなめたら、鉄臭くてしょっぱい。飲めるらしいけど、飲みたくないなぁ。あんまりのんびり入っていると、走る気がうせるので、程々にして出る。少し休憩していたら、蚊に刺されてしまった。あぅあぅ。

 受付のおばちゃんとちょっと話す。「ここに来ても何もないでしょう」というおばちゃん。とんでもない。この美しい景色があるじゃないですか。

 さて、ここからあと20kmほど。でも、半分は八十八曲という峠の上りなのだ。風呂上がりなのになぁ。なるべく汗にならないよう、軽いギアでゆっくり上っていく。しかし、それを見透かしたように、突然太陽が出てきた。チクショウ。バカにしやがって。

 へろへろと上る。傾斜はそれほどきつくはないので、楽しく上れる。今回は自転車も良いしね。いつもは上りとなればシャカリキに走る私だけど、こうしてのんびり上るのも悪くない。

 1時間強ほどで頂上到着。さー! 次は下りだ! 下る下る。これまでの鬱憤を晴らしてやるぜ。

 とか思ううちにまた上りだした。なんだか。

 キャンプ場まであと7kmのところで、いきなり砂利道。乗って下れないので、降りて押す。なかなか終わらない。終わった! とか思うと、また砂利道。結局これが3kmも続いた。

 ふざけやがって、奥尻!(^^;

いきなり砂利道。
いきなり砂利道。

 そんなこんなで、ようやくキャンプ場到着。先ほどの砂利道で下りを堪能できなかった腹いせ(笑)に、キャンプ場脇の、土産物屋兼、食事処で、ウニとイクラの二色丼を食ってやった。うむうむ、礼文、利尻のそれと負けないくらいうまい。土産物屋とはいえ、本物しか置いてないんだから当たり前だ。

二色丼。
二色丼。

 ビールを買って、テントの中で空ける。

 さて、走りをメインとするのも今日で終わり。明日はとうとう撤退だ。帰りの列車などの予約を全くしていないので、どうなるか不安だなぁ。(^^;

走行距離 77.9km
走行時間 4h57m
平均速度 15.7km/h

最高速度 52.8km/h
積算距離 572.4km


2001年07月05日(Thu) edit

[ツーレポ] 「北海道 道南ツーリング」with AMANDA FASTRUNNER GT その6

6〜7日目 2001年7月5日〜6日 雨と霧…と、曇ったり雨だったり。「そして帰還…。」

「とっとと撤退だ〜!(^^;」

 昨晩21時過ぎから雨は降ってきた。おまけに、テントを吹き飛ばさんばかりの風。

 今朝になっても状況は変わらず。霧はお約束。この霧のおかげで、テントの外に出られない。

 テントの中で朝食。もう今日が最終日みたいなものだから、軽く済ます。

 時々、雨がおさまるので、そのタイミングを見計らって、テントの撤収に入る。テントは家に帰ったら、ちゃんと乾かそう。

 さーて、本日の第一関門。フェリーターミナルまでの、約10kmを行かなければならない。雨だし、雨具を着て行かなければならないのがイヤだなぁ。

 スタートだ。

 雨具がタコなので、すぐに汗になってしまう。うう。今は我慢だ。

 時々ザバザバと降る中を、45分程でターミナルヘ。すぐに体を拭き、チケットを買う。後は乗船まで待つばかり。

 今回の乗船、自転車は後まわしにされてしまった。なんだか、最後まで印象悪いぞ奥尻め。

 海は荒れていた。お陰様でよく揺れて下さいまして、ふざけんな奥尻。(;_;)

 12時に江差港へ到着。雨は上がっている。ラッキー。この間に駅まで行こう。

再び江差港。雨は降ってませんでした。
再び江差港。雨は降ってませんでした。

日本の車窓から。

 10分程で江差駅到着。

 函館行きの時間を確認する。13時33分。ちょうど1時間後か。輪行にはナイスなタイミングだ。

 すぐに自転車をバラシにかかる。すぐにタクシーの運ちゃんに声をかけられ、あれこれと質問攻め。

 ギアは何段あるのだと聞くので、27段あると応えると、物凄く驚かれた。私ゃ、これでも足りねーっすよ。

 準備完了。あと30分あるけど、すぐに駅舎に入る…と、すでに列車がホームに入っている。なんだそれ。ま、いいか。この辺の感覚が、バタバタした東京と違うところなのだろう。というわけで乗り込む。

 一旦乗り込むも、まだ時間があるので、改札窓口で北斗星のチケットが取れないか聞いてみる。すると、禁煙がひとつだけ空いているというので、すぐに押さえてもらう。ふぅ、これで帰りの心配はすべて無くなった。

江差線です。ローカルです。好きです。
江差線です。ローカルです。好きです。

 発車。函館までは2時間半くらい。寝る。

 途中、木古内を含む二駅で、車両を連結するために長く停車する。その辺も見越してか、座席に横になる人多数。若いねーちゃんまで横になってやがる。(^^;

 のんびりと列車は進み、16時過ぎ頃に函館到着。

 すぐ、バッグ類はコインロッカーヘ。自転車は一時預かりへ持っていき、頼み込んで預かってもらった(普通は断られる可能性大)。さぁこれで荷物の心配はなくなったので、路面電車で谷地頭(やちがしら)という所へ行く。3日目に、みらげさんに連れていってもらった温泉へ再び行き、汗を流す。

路面電車。
路面電車。

 18時半頃に函館へ戻り、夕食のために朝市へ行ってみる。さすがに、どこも閉まっている。

 奥の方で開いていた回転ずしへ、勇気を出して(笑)入る。

 値段の通りの味…という感じかなあ。良くも悪くもなかった。CD一枚分食べた。

朝市。朝市だけに、朝イチでないとやってません。(笑)
朝市。朝市だけに、朝イチでないとやってません。(笑)

 駅へ戻り、預けていた自転車を受け取り、改札までひたすら侍つ。暇かも。

 20分ほど前に改札を通る。停車場所を確認して、先頭の方で待機。しばらくすると北斗星がホームに入ってきた。すかさずデジカメで一枚。やりぃ。前回は上野まで来てから撮ろうとして大失敗したけど、今度は完璧だ。

北斗星。やっと撮影に成功。
北斗星。やっと撮影に成功。

暑い暑い東京へ。

 乗車して、すぐに入り口脇に自転車を固定する。ちと邪魔だけど、どうせ上野までは人の出入りはまばらだろうと勝手に決めつけてみる。寝台へ行き、自分のベッドを確認する…と、すでに人がいる。50代くらいの女性がまさに着替えようとしていた。

……おかしいな。もう一度よくチケットを見る。間違ってない。ということで、声をかける。

「す、すみません、ここ、私のベッドだと思うんですけど。」

 そういってチケットを見せる。するとその女性、自分が隣のベッドに入り込んでしまったことに気づき、あわてて場所を移動しようとする。ベッドは上段なので、危なっかしいったらありゃしない。冷や冷やしながら移動を待ち、着替え途中だったせいか、シーツやら布団やら、乱れまくったベッドにありついた。

 備え付けの浴衣に着替えてすっかりお休みモード。もったいないので頑張って起きていたけど、22時過ぎくらいに寝ていたらしい。

 寝台の振動と、列車のリズムの整ったレールの音は、眠るにはとても心地よい。記憶の限りでは、寝台列車はこれで2度目。そのどちらも北斗星とは、贅沢な話だ。 翌朝は6時過ぎくらいに目が覚め、そのまま布団の中で、買っておいたパンを食べる。顔を洗って、着替える。あとはすることがない。のんびりと景色を見ようと思い、ロビー車にいくけど、ここは霧の都ロンドンか、霧だらけの奥尻か、スモーカーのたまり場になっていて、とてもじゃないけど居られない。

 寝台に戻る。も一回寝ようかな…と思い、ベッドに近づくと、なんとたばこの臭いが! 下段のオヤジ、たばこ吸いやがったな! 文句を言ってやろうと思ったけど、現行犯でない限り、とぼけられたらお終いだ。悔しい。こっちは、禁煙車両は上段しか空いてないっていうんで諦めて乗り込んだというのに…。くっそー! これだからスモーカーは常識知らずだって決めつけちゃうんだよ! バカ野郎!

 半べそをかきながら、遠く離れた廊下の補助いすに座って上野を待つ。

 今回のツーリング、後半はなんだか散々だった。まぁ、こちらとしても楽なばかりでは面白味がないことはわかっているけど、なんだか、いくら頑張っても報われない感じがしたなぁ。

 ひとまずこれで北海道は一段落したわけだし、しばらく来ることもないわけで、それだけに、どうもパッとしない終わり方だった感じがしたのは残念。こういうのも、タイミングというのがあるんでしょうかね。

 …なんて考えているウチに、定刻通り、上野到着。前回同様、降りた瞬間から汗、そして汗。自転車を組み上げている時にはもう、ぼたぼたとしたたり落ちる始末。自分、体の中にこんなに水分貯め込んでましたか…ってくらいの、噴水状態。

 走り出す頃には暑さでふらふら。最後の気力を振り絞って、帰路へ付くのであった。

最後に、上野での北斗星。いわゆる最終形態(笑)ってやつですね。
最後に、上野での北斗星。いわゆる最終形態(笑)ってやつですね。

走行距離 11.5km
走行時間 0h54m
平均速度 12.7km/h

最高速度 40.3km/h
積算距離 583.9km

終わって…。

 移動を含め、6泊7日弱(まぁ、実質6泊6日?)の旅となりました。

 今回は、走ることがメインとなり、特に何を見てきたわけでもなく、特に、何か印象深いことがあったわけでもない…。そんな、印象薄い旅となってしまいました。

 まぁ私の、普段の走りのスタイルがこんな感じ(ここへ行く、と決めたら、あとは一直線)なので、あえて言えば、私らしいツーリングであった…と、言えるのかもしれません。

 今回、函館でお世話になった、みらげさんには、改めてお礼申し上げます。

 今回のツーリングで、「北海道の外側を一回りする」という目的は果たされました。細かいことを言うと、「江差−瀬棚」間、約80kmを走ってませんけど、まぁ良いでしょう。(^^; 合計、約3,000kmの旅は、無事に完了となりました。

 次は、全く経験のない、東北地方を攻めたいですね。以前から日記なんかで言っている、「本州一周10カ年計画」の幕開けも近いワケです。達成できるのかなぁ。(^^;

 なんだか、外側ばっかりですけど、合間を見て、ちゃんと中も攻めたいと考えてます。まだまだ走ってないところばっかり。先が楽しみってやつですね。

 北海道は、広いようで、狭いようで、やっぱり広いところでした。いろんなことがあったように思います。そのどれも、素晴らしい想い出です。

 旅はいいです。特に、一人旅は、格別のものだと思います。当然一人ですから、何もかも自分でやらないとならない。でも、どうしようもなくなった時にさしのべてくれる人の手の、なんと暖かいことか。そういうことを感じられるのも、一人旅の醍醐味だと思います。もちろん、良いことばかりじゃ無いですけど、何事も表裏一体。その時が辛いからこそ、今を幸せに感じられる。今が辛くても、きっといつか、楽しく、幸せを感じる時は来る。

 旅も人生も、何も変わりはしませんね。普段の生活で、この辺がわからなくなってくる時、私はまた、テントを担いで走りに出かけるのです。

 さて、次はどこへ行こうか…。


2001年07月15日(Sun) edit

[ツーレポ] 「ブツ受け渡しオフ」with AMANDA FASTRUNNER GT

集合写真

はじめに…。

 ある日、山永先生の掲示板にて、たかしょうさんからBROMPTONのブレーキレバーセットを譲り受けることになり、では、積極的にお会いしましょう。ということで、先生を巻き込み、ブツの受け渡しオフが計画されました。

 当初、ルートはやっぱり私が考えないといけないよなぁ…と思っていたのですが、なんと先生が先頭に立って下さり、ルートの下見から、陣頭指揮までとって下さいました。それに協力して下さったイニーさんもあわせて、この場を借りてお礼申し上げます。

 そして、BROMPTONのブレーキレバーセットを譲ってくださったたかしょうさん。感謝です。このお礼はいつか精神的に。(^^;

まずは新宿へ

 待ち合わせは午前11時に小金井公園。距離は30km強だから、2時間ちょっとだろうということで、3時間前に家を出る。永代橋を渡り、大手町を過ぎ、日比谷から半蔵門。そして新宿通へ入る。この新宿通はやたらとカフェテラスが多い。有名なスターバックスはもちろんのこと、なんと日本茶のカフェもあった。今日は時間がないけれど、今度入ってみよう。

永代橋上からリバーシティ21を臨む。

日本茶のカフェ。
上:永代橋上からリバーシティ21を臨む。下:日本茶のカフェ。

 新宿到着。人が多い。私の場合、新宿といえば南口。普段、都営新宿線を使って新宿まで出るもので、どうしてもここがデフォルトになってしまうのは、別に南口にハンズやL-Breathがあることとは無関係…ではないかも。(日本語ぐちゃぐちゃ)

新宿駅南口
新宿駅南口

 ここから松原交差点まで広い車道を走る。途中コンビニで補給食を調達。朝食が軽かったので、すでに空腹。満腹にしちゃまずいので、小さいパンなど買ってみる。

松原交差点。
松原交差点。

ここを右に折れると井の頭通り。

 井の頭通りに入った。自転車で通るのは3回目くらいかなぁ? 以前営業をやっていた頃は良く通った道だ。道は走りやすいわけではないけれど、ごちゃごちゃしていないので、精神的には楽かも。

 に、しても、すでに暑い。ここで体力を使っちゃイカンので、ペースはゆっくり。ダラダラと進む。吉祥寺が近くなってきた。

 東京サイクリングセンターを通過。まだ時間が早いせいか、閉まっている。帰りに寄ってみよう。

東京サイクリングセンター
ゼファーブランドでおなじみの、東京サイクリングセンター

ぽたぽた走りましょう

 五日市街道に入った。後少し。しばらく進むと緑道のような未舗装路に出くわした。木陰が心地よさそうなので、そちらを進んだ。

木陰が涼しい。
木陰が涼しい。

 小金井公園到着。ん〜と、イニーさんがアップしていた待ち合わせ場所画像と同じ所を探そう…と中に入った直後、とある人影が下が目に入った。それと黄色いBROMPTON…あ、先生じゃないすか。

 いったん二人で道を戻って、コンビニへ買い出し。ここで@nakさんご夫妻と合流。二人は違う店へ買い出しへ行った。こちらは用事を済ませ、また小金井公園へ。

 戻るとすでに何人か居た。今回は知らない人も多いので、とりあえず黙ってる。(笑) すぐに試乗会が始まる。私はパナールさんのP38というリカンベントに乗ってみた。サイズが合わないので、走り出しが恐かったけど、走り出してしまうとなかなかに快適。リカンベントは、Sat R Day、BikeEについで3台目の試乗。3回目ということもあって、いい加減コツを掴みつつあるのか、それともP38が良いのか、走りやすくていい感じ。リカンベントに乗るといつも感じる、「普通の自転車と違う筋肉を使う」感覚があまり無いような感じ。気のせいかなぁ。

 時間になり、メンツが揃ったのでスタートすることにする。残念ながら、非鉄人さんは事情により欠席。

いざスタート
いざスタート

 すぐに自転車道に入る。ここも久しぶり。自転車道とは言うモノの、歩行者が居る上に、車止めがあるので気は抜けない。ここの車止めは意地が悪く、どうも自転車の進入までも拒んでいるように感じる。たぶん、バイクの進入を阻止するために、こんな意地悪な作りになっているのかも。

 第一休憩ポイント、「小平ふるさと村」到着。中には古き良き時代(?)のわらぶき屋根の家や小さな畑、水車などがある。

「小平ふるさと村」の水車。ちゃんと動いてます。
「小平ふるさと村」の水車。ちゃんと動いてます。

 にしても暑い。今日は全員大丈夫だろうか…なんて考えが頭をよぎる。

 多摩湖を目指して再スタート。途中からグループがバラバラになってしまったけど、道は一本なので大丈夫でしょう。先生が後ろを心配して途中で止まってしまったので、こちらは位置を先頭グループに移す。

 多摩湖到着。暑い暑い。みんな木陰へ逃げ込む。しばらくして全員到着。しばし立ち話をした後、ちょいと場所を移して記念撮影。カシャ。(一番上の画像です)

木陰で休憩
木陰で休憩

ブルーベリー

 お昼のためのレストランまで走る。途中、イニーさんと併走して、いろいろとこの辺のことについて観光案内してもらう。

 レストラン、ブルーベリー到着。店の中は楽園だ。涼しい〜。

ブルーベリー
ブルーベリー

 暑いこともあり、カレーにしよう。お手軽に「空揚げカレー」なるものを注文。先生とおおきさんも同調。でも味は特に突出したものはなく、普通の味だった。ちと残念。にしても量が多い。何とか食べた。もうお腹いっぱい。後から出てきたケーキは食べられなかった。

空揚げカレー
空揚げカレー

 後半。多摩湖の残り半分を走る。BikeEエヴァンジェリスト、渡邊さんは、積極的に人に自分のBikeEを貸して洗脳に走っている。乗ってる人たちも楽しそう。

後半の休憩
後半の休憩

 多摩湖一周を完了した後、玉川上水へ向かう。この辺、地理的にまったく無知なので、ただただ付いていく。途中、パナールさんとおおきさんは事情により離脱。お疲れさまでした。そして再び小金井公園到着。

無事終了

 ひとまずここで今日のオフは終了。後は希望者のみでカレーを食べに行くことになっていたのだけど、どうも昼のカレーが多すぎて、まだまだ全然お腹が減ってない自分。少し時間を空ければ気分も変わるかも…ということで、休憩もかねてカレーの時間までは居ることにした。

東京歴史建物館
東京歴史建物館

今日のFASTRUNNER GT
今日のFASTRUNNER GT

先生のBROMPTONとミキさんの和田サイクルミニベロ
先生のBROMPTONとミキさんの和田サイクルミニベロ

 何人かの人は、「東京歴史建物館」へ入っていったけど、こちらは帰りもあるので、ここでちゃんと休憩しておくべきか…と思って入らなかった。残ったのは私とミキさん、先生とひろゆきさんの4人。売店近くのベンチであれこれと談笑。あれこれといろんな話をしたけど、楽しいひとときだった。

 ミキさんのミニベロは、あとからいろんなことが出来るようにと、いろんなものが着いていた。キャリアは2階建てにできるらしく、ブレーキもタイヤサイズを変えるために複数の台座が着いている。アイデア満載。特に、BROMPTONのバッグを付けるために、それ専用のブロックをオーダーの際に付けてしまうというのは灯台もと暗し、目から鱗だった。

 このミニベロの制作意図は、私のそれととても似通っており、私のFASTRUNNER GTと、姿形は違うけれど、求めているものは一緒だということで、なんだかうれしくなった。

 さて、カレーの時間。やっぱりお腹が空いてない。さらに今日は日曜日。明日は仕事もあるし…で、私はここで離脱することに。ということで、皆様お疲れさまでした。楽しかったです。

 こうして帰りまでの約30kmを、一日の余韻に浸りながら、遅い原付を風よけに追いかけ回しながら帰路に就くのであった。

皇居付近にて、今日の締めくくり。
皇居付近にて、今日の締めくくり。

終わって…。

 目的を定めない自転車の散歩。私はこれをポタリングと定義しています。正しいのかどうかはわかりません。今回はしっかりとルートを決め、それに沿って行動しましたので、たぶん、ポタリングとは違うのでしょうが、ま、いいでしょう。

 なんとなく、「ポタリング」という言葉が妙に似合う一日でした。

 次はぜひとも信州オフを実現したいところですね〜。どうなりますか。はてさて。


2001年07月28日(Sat) edit

[ツーレポ] 「江戸川センチュリーラン」with AMANDA FASTRUNNER GT

渡良瀬遊水池にて

はじめに…

 100mile(160km)を走る、センチュリーランというのが、自転車の世界にはあります。なんで100mileなのか、そもそもの始まりはなんだったのか、私にはわかりませんが、自転車に乗るものとして、そして長距離サイクリストを自称するものとして、この距離をこなすことは、一つの壁であると思います。

 初めてセンチュリーランを達成したのは、1999年11月6日の自宅から伊東市までの170kmでした。この時は意外とあっさり達成できてしまい、結構拍子抜けした覚えがあります。(もちろん疲れましたけどね)

 それからいろいろと走りましたが、2000年5月に挑戦して失敗に終わったダブルセンチュリー以降、センチュリーを達成することはありませんでした。

 おのひろきさん主催のBD サイクリングクラブ MLにて、センチュリーランをやろうという企画が持ち上がり、早速参加表明…と思ったのですが、7月に入ってからバイトは多忙を極め、体力的に無理があるかもしれない…と、最後の最後まで表明を控えてきました。

 でも、最悪途中で降りても良いんだし、気楽に行けばいいか…と、直前の参加表明を決め込みました。自分は走りきれるんでしょうか。この結果は如何に…?

起きられたけど…でも…。

 6時には家を出ないとならないから、5時、いや、4時半には起きないと遅刻するかも…ということで、4時半に起きてはみるものの、どうにもやる気が出ない。とりあえずメールチェックなどしてぼーっとしていると、次第に目が覚めてきて「行くか」という気になってきた。

 急いでシャワーを浴び、用意して家を出る。出ようとした時、忘れ物に気付き、また家に戻る。このために出る時間が遅れ、葛西臨海公園を起点としようという計画は、いきなり浦安橋下からに変更となった。

 旧江戸川のサイクリングロードを進むのも久しぶり。起き抜けなのでのんびり進む早朝の涼しさがまた心地よい。今日は暑くなるかな、どうかな。予報は29度だったけど、あんまりあてにはしていない…。

 水門を越え、景色は大きく開ける。ここから葛飾橋まで…えーと何kmだっけ。しばらく来てないからすっかりと葛飾橋までの距離を忘れてしまう。まぁでも、急がなくても時間までには着くはず。

江戸川水門近く
江戸川水門近く

 途中にある地図などを見ながら進む。あれれ、意外と遠かったな〜。結局、集合時間の10分ほど前に到着。おのさん始め、数人が集結。

 しばらく談笑などして、人が揃うのを待つ。全員揃ったところで、簡単に自己紹介。そしていよいよセンチュリーランのスタート。

スタート前のひととき。
スタート前のひととき。

極上の天気

 時間は7時40分くらい。これから160kmを走るということで、すでに気が重い。(笑) 過去の自分のツーリング日記を見ていると、長距離を走るときはいつも「体調不良」を訴えている自分。たぶん、単に気が重いからかのかも?

 先頭はSHIRAKIさん。Nifty-serveのジャージが似合うご年輩。しかしこの人は最後まで安定した走りを披露してくれた。話によると、毎朝(走らない日もあると言っていたけど)50kmくらい走っているのだとか。平日だけだとしても、1,000km! 今の私なんか、月500kmも走れば御の字なのに〜。まったく尊敬に値します。

自転車には良い天気。
自転車には良い天気。

 今日は想像と違い、天気は絶好のサイクリング日和。薄曇りで蒸し暑くなく、風は多少あるけれど、キツイものではない。狙おうったって、なかなか狙えない天気だ。

 休憩を挟んで、玉葉橋だったかと思うけど、ここで埼玉側へ渡る。

 それにしても天気が最高。まだまだ走りはじめだけど、気分はすでにまったり。スタートから40kmほどで関宿城に到着。ここで、たや@SPEED PROさんが合流。

 やや小さめのお城。どういう歴史なのかも不明。すいません。(^_^; ここで水確保と休憩の後、次の目的地、渡瀬遊水池へ向かう。途中、大きなスーパーで買い出し。ミキさんに「買いすぎじゃないですか?」と言われるくらい買ってしまった。でもこれは、後に正解だったことがわかる。

無口な後半

 のんびりしている時間はない。なにせ今日は160kmを走らないとならない。普段の私だと、無休憩計算でも10時間くらいはかかる距離。スタート前から、帰りは夜になるだろうとは思っていたけれど、少なくとも、解散ポイントまでは日が昇っているうちに着けたらな〜と思う。

 人と走るのは楽しいし、道は見通しがいいので、どうしても併走しつつ、いろんな話に興じてしまう。長距離は暇だけど、これがまた時間を忘れさせてくれる。

 そうこうしているウチに、渡瀬遊水池到着。広い。ここは何なんでしょう? 遊水池って何? とか思いつつ、誰に聞くわけでもなく、広場に到着してお昼にありつく。ここでも話に盛り上がる。まったく話題は尽きない。

渡瀬遊水池。
渡瀬遊水池。

 でも食べ終わったらまたすぐにスタート。ここで先ほどの、たや@SPEED PROさんが離脱。また走りましょう〜。

 実はここからどういうルートを通っていったのか、まったくわかりません。(^_^; たぶん、いったん江戸川か利根川かの大きな川沿いのサイクリングロードへ戻ったらしい。とりあえずここからは調子よく進む。時々さしかかる短い上りでは、暗黙のウチにアタック合戦が始まり、自分も勢いに乗って思い切りアタックをかけたりする。

 途中から脇へ逸れ、今度は小さな川沿いにルートを変える。すでにここがどこなのかすらわからない。

 この辺りで、SHIRAKIさんのポケットロケットにトラブル発生。チェーンのコネクティングピンが抜けかかっているらしい。とりあえずの応急処置をして再スタート。

 見沼用水路(?)に到着。見沼川(なのかどうかも曖昧)沿いに、ひたすらひたすら走る。時々会話はあるものの、次第に無口になっていく。それもそのはず、すでに日は傾き始め、暗くなりつつある。完全に日が暮れてしまえば、余裕もなくなってくる。ロングを走る上で、夜間走行は避けられないことでもあるけれど、こればかりは走り慣れていても難しく、危険でもある。私のFASTRUNNER GTには、実はライトは付いてない。付けるところがまだ見つかってないために、フラッシャライトだけしか無かったりする。都内はこれでも問題はないけど、今、ここは街灯のほとんどないサイクリングロード。真っ暗になったら結構辛い。

お疲れぇ〜

 みんなの疲労の色も濃い。そして道は所々車道よってに寸断されており、横断のために停止を余儀なくされる。肉体的、精神的疲労が増していく。

 日は完全に落ちた。暗い道を、本当に黙々と走る。そしてようやく、第1解散ポイントである東浦和駅に到着。お疲れぇ〜。

 しかしここでみんな輪行して帰るという。おやっ。これは意外。ま、いいか。すでにほとんどみんな160kmを走ったのだから悔いはないはず。

 私はといえば、輪行準備に30分かかる現状、誰にも言わなかったけど、実はヘッドスパナを忘れてフォーク抜きが出来ない状態、フォークを抜かないで輪行するには、前の泥よけを取らないとならず、そのためには10mmのボックスレンチが必要であること。それもままならないために事実上輪行は不可能であったのだった。

輪行風景。
輪行風景。どこにどんな反射板が付いているのかわかる瞬間。

 まぁ、工具が揃っていても、面倒なのでやはりやらなかっただろうと思う。(^^; まだまだ力はあったし、この疲労度だとあと4時間は走れるはず。地図を見たら、後40kmくらいと思われたので、3時間くらいと予想。走れない距離じゃない。

 そういうことで、ここでみんなと別れ、一人自走して帰ることにする。駅からの道がよくわからなかったけど、すぐに国道122号線に入ることが出来、赤羽まで一気に走る。しかし122号線、ここは自動車専用道路かと思うくらいにみんな飛ばしていて、そして路側帯は無い。歩道はやはり車道以上に危険。天にも祈る気持ちで、車道をすっ飛ばすことにした。

 疲れた身体には堪えたけど、まめに水を飲み、昼間、買いすぎていた補給食をガンガン食べていたら、脚はまだまだ踏み続けることを許してくれた。

 赤羽を通過し、王子にさしかかる。明治通りに入り、池袋に出た。後は見知った道を進むだけだ。ここでなんだか凄く安心しきってしまい、水と補給食をとるのをおろそかにしてしまった。

 秋葉原を通過する頃にはバテ気味になり、自宅に近づいて来た頃にはすでに放心状態。この時点でメーターは196kmだった。このまま終わるのもどうかな…。なんて考えつつ、なんでかハンドルを荒川へと向ける。

 メーターを見つつ、自宅でぴったり200kmになるよう、適当なところで引き返す。自宅到着時には、ぴったり200.00kmで停止した。お見事!

 こうして今日のセンチュリーは、プラス40kmで終わりとなった。ああ疲れた。

走行距離 200.00km
走行時間 13h22m
平均速度 17.5km/h
最高速度 48.1km/h

終わって…

 普段から、「少々悪い体調でも走りきれる自信はある」と思っていた160kmですが、やっぱり走ってみるとキツイですね。よく考えてみれば、昨年に比べてあんまり走ってません。衰えるのも当たり前です。

 もう二度とやりたくない…と宣言したダブルセンチュリーですが、やはり完遂しないで辞めるのは気持ちが悪いです。先のことはわかりませんけど、10月を目標に再チャレンジしてみたいと思っています。

 今回は大勢の人と一緒に走りましたが、一人で走るロングランは、自分との戦いになります。自分一人でペースを守らないとならない、トラブルも一人で克服しないとならない。それだけに、走り切れたらさぞかし快感だろうな…。なんてことを考えつつ、夢だけに終わらないように、気を引き締める自分でした。


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タイヤ周長一覧(実測値)

STRiDA LT (Primo Comet 16inch 1.35 HE 37-305) : 未計測

Raleigh RSW Special (Primo comet 20inch 1.35 HE 37-406) : 1450mm

BROMPTON S2L (SCHWALBE KOJAK 16inch 1 1/4 WO 32-349) : 1280mm

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